新築の竣工検査とは?内覧会に専門家が同行する必要性を解説
新築住宅の引き渡し前には「竣工検査」が行われます。欠陥や不備がないかを確認する大切な機会で、一般的には「内覧会」とも呼ばれています。新築住宅の品質を的確にチェックするには、施主だけでなく、専門家に同行してもらうのがおすすめです。この記事では、竣工検査の基本から重要な確認箇所、専門家同行のメリットまで詳しく解説します。
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竣工検査とは
竣工検査とは、新築住宅の工事がすべて完了した段階で行われる最終的な確認作業です。設計通りに施工されているか、傷や不具合がないかを、施主と施工会社、必要に応じて第三者の専門家が立ち会って確認します。建物完成時の検査は「内覧会」「完了検査」「施主検査」「竣工検査」とも呼ばれますが、「内覧会」と「施主検査」は通常施主が建物完成時に建物説明を含んだ会のことを言います。「完了検査」「竣工検査」は「内覧会」「施主検査」と同様に使うこともありますが、一般的には、「完了検査」「竣工検査」という言葉は業者間においては民間の第三者機関の検査をいう場合が多いです。
自分でできる竣工検査の主なチェックポイント
竣工検査では、各部位を丁寧にチェックします。
- 建物外部(基礎・外壁・外構)
- 建物内部(壁・床・天井)
- 水回り(キッチン・浴室・トイレ)
- 建具(ドア・窓ガラス・引き出し)
自分でもできる竣工検査のチェックポイントを解説します。
建物外部(基礎・外壁・外構)
建物外部は、住宅の耐久性や防水性に直結します。土台である基礎にひび割れがないか、外壁に傷や汚れがないかを確認しましょう。外構では、フェンスや駐車スペースの仕上がりにもチェックが必要です。目視だけでなく、実際に触れて確認することも効果的です。
建物内部(壁・床・天井)
内部では、見た目の仕上がりと機能性を確認します。壁紙にシワや浮きがないか、床の軋みや傾きがないかを調べましょう。天井には汚れや傷、ゆがみがないかも見ておくと安心です。内部の不具合は生活の快適性を左右するため、細部まで丁寧に確認します。
水回り(キッチン・浴室・トイレ)
水回りは特に不具合が起こりやすい場所です。蛇口からの水漏れがないか、排水がスムーズに行われるかを、実際に水を流して確かめます。また、浴室やトイレの換気扇が正常に作動するかも見逃せません。不具合を見落とすと、カビや悪臭の原因になる可能性があります。
建具(ドア・窓ガラス・引き出し)
建具は、開閉のスムーズさや固定の安定性を確認します。ドアがきちんと閉まるか、鍵がかかるかを見ておきましょう。窓ガラスには、ヒビや汚れがないかも細かく点検します。日常的に使用する部分だからこそ、些細な不具合も見逃さないようにしましょう。
新築の内覧会に専門家が同行する必要性
新築の内覧会には、住宅の専門家に同行してもらうことをおすすめします。建築士やホームインスペクターなどの専門家は、施工ミスや図面との違い、わずかな不具合も見逃しません。一般の方では気づきにくい箇所も多いため、プロの目が入ることで安心感が高まります。
さらに、売主との交渉が必要になった場合でも、購入者の立場でサポートしてくれるため、内覧会に専門家が同行するメリットは非常に大きいといえるでしょう。
より安心したいなら建築中の検査もおすすめ
完成後には確認できなくなる内部構造や設備は、建築中に検査するのが効果的です。特に、断熱材の施工や配管の配置、柱などの構造部分は、工事の途中でなければ確認できません。第三者に建築中の検査を依頼すれば、施工ミスを早期に発見でき、内覧会での見落としも防ぎやすくなります。より確かな品質の住まいを手に入れるためにも、建築中の住宅診断(ホームインスペクション)を検討しましょう。
専門家同行の竣工検査で安心感を高めよう
竣工検査に専門家が同行することで、引き渡し前の安心感が大きく変わります。
一般の人が床下や小屋裏を進入することは極めて困難でしょう。
また、床下や小屋裏は見た目が悪いことが多いです。
床下や小屋裏は見た目が悪いからと言って機能上問題になることに結びつかないこともあります。
例えば、床下のコンクリートは型枠から少しはみ出たコンクリートの見た目が悪かったり、型枠の継ぎ目を見るとひび割れのように見えてしまうこともあったり、断熱材の綿が少し見えているだけでも不安になるものです。
そのように、知識がないままに一般の方が床下や小屋裏を見ることは逆に不安になり、結局、専門家に見てもらった方がいうことにもなりかねません。
その他、施主では見落としがちな項目も、住宅の専門家による視点で確認してもらえれば、施工ミスや不具合を的確に指摘できます。また、不安があればその場ですぐに相談できるのも大きなメリットです。トラブルを未然に防ぐ対策として、内覧会の専門家同行をおすすめします。
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