リフォーム前の住宅診断は重要!トラブルを防ぐための調査内容を解説
リフォーム工事を進めた後に「追加費用が発生した」「施工内容に不備があった」といったトラブルに直面するケースは少なくありません。リフォーム工事後に起こりやすい問題を避けるには、事前に住宅診断を実施するのが有効です。この記事では、リフォーム前に行う住宅診断の必要性や、具体的な調査内容について解説します。
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リフォーム前の住宅診断が必要な理由
リフォーム前の住宅診断(ホームインスペクション)は、建物の現状を正確に把握するために重要です。
住宅診断によって、見えない劣化部分や構造上の問題を事前に発見でき、優先的に補修すべき箇所が明確になります。いきなりリフォーム会社に依頼してしまうと、リフォーム会社は工事を多くしたいためにあまり必要のない工事も勧められることにもなりますので注意が必要です。
第三者の視点で何を直すべきか優先順位を示してもらうことでリフォーム会社の言いなりとならないリフォームができます。
リフォーム工事でよくあるトラブルとは
私の経験からするとリフォーム工事は、新築工事に比べるとトラブルが多い印象です。
何故ならば、新築工事は見積もりから設計まで、現場に入ってからも工程ごとに進んでいくことは多いですが、リフォーム工事というのは、
・既存の家が古いため職人が気持ち的にもいい加減になりやすい
・現場で思わぬことが起きやすい
・図面がなく、言った言わないの齟齬が生じやすい
よって、下記のようなトラブルが発生しやすいです。
- 見積額よりも高い請求をされた
- 依頼内容とは異なる施工をされた
- リフォーム後に不具合が見つかった
- 本当に必要な工事を見逃していた
それぞれ詳しく解説します。
見積額よりも高い請求をされた
リフォーム工事後に、見積額を大きく超える費用を請求される場合があります。特に、工事が始まってから不具合が見つかり「予想外の補修が必要だった」という理由で、追加料金を求めるケースが多く見受けられます。
依頼内容とは異なる施工をされた
リフォームで発生しやすいのが、依頼した内容と異なる工事をされるトラブルです。例えば、指定した材料と違うものが使われたり、設計と異なる仕上がりになったりすることがあります。新築工事は仕様書などがありますが、リフォーム工事というのは仕様書や図面がなく進めている工務店も多く問題が生じやすいのです。
リフォーム後に不具合が見つかった
リフォーム後に、扉の建て付け不良や配管からの水漏れなど、不具合が判明するケースがあります。これらのトラブルは、施工の質が低い場合に起こりやすいです。また、補修・補強すべき箇所を全て把握できていなかったという理由も考えられます。
本当に必要な工事を見逃していた
リフォームでは、必要な工事を見落とし、将来再工事が必要になる場合があります。例えば、表面的な補修だけを行い、構造部分の劣化に気付かないまま完了したケースが考えられます。事前に住宅診断を実施すれば、優先順位の高い工事を見逃しません。
リフォーム前に行うべき住宅診断の調査範囲
リフォーム前に住宅診断を行う範囲は、主に4つに分けられます。
- 建物の外部
- 建物の内部
- 屋根裏
- 床下
それぞれ詳しく解説します。
建物の外部
住宅診断では、まず建物の外部を調査します。外壁や基礎、バルコニーなどを点検し、ひび割れや劣化がないかを細かく調べます。特に外壁のひび割れがあると、雨漏りや内部構造を傷める原因になるため注意が必要です。
建物の内部
建物内部では、壁・床・天井に異常がないかを細かく調べます。床が傾いている、壁に大きな隙間がある場合は、建物の構造に問題がある可能性が高いです。見た目では分かりにくい内部の不具合も、住宅診断で早期に発見できれば、リフォーム計画が立てやすくなります。
屋根裏
住宅診断では、屋根裏の確認も欠かせません。屋根裏には雨漏りや断熱材の劣化など、気づきにくい問題が隠れている場合が多いです。雨染みや木材の腐食が見つかった場合は、リフォーム時に屋根や防水工事を検討する必要があります。
床下
床下の点検も、住宅診断において重要な調査項目です。シロアリ被害や、湿気による柱の腐食が進行している可能性があります。床下に問題があると、建物の強度に大きく影響するため、早期発見が大切です。
リフォーム前の住宅診断でトラブルを未然に防ごう
リフォーム前の住宅診断は、工事後のトラブルを防ぐ有効な手段です。建物全体の状態を事前に確認することで、修繕が必要な箇所を把握でき、不要な追加工事や見積もりの不一致といった問題を予防できます。リフォーム計画を安心して進めるためにも、住宅診断の実施を検討しましょう。
リフォーム工事というのは、元々の家が新築に比べると水平垂直になっていないケースが多く、そのようなところに真っ直ぐ取り付けることが難しいケースもあります。ただ、そういったことことは一般の方には理解がされにくく、職人さんの腕が悪いという評価になりかねません。
そういった、出来上がったものに対するトラブルが後を絶ちません。
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